これは『独占!女の60分 THE MOVIE 』なのかっ!?西山茉希さん初主演『ハミングライフ』


まあ上映時間65分てだけの話なんですけどね。ていうかなにこの上映時間、21:20スタートのレイトショーでも22:30とかに終わるじゃないの。とにかくこの65分間、西山茉希さんが出っぱなしの出しっぱなしなのでとりあえず観ておけばいいじゃないかという話をします。新宿では2月2日(金)までだからよ、行くなら今週末だぜ。以下内容にモロ触れなので畳みます。
はじまってのナレーションや画作りが『旅美人』的で、あんな感じでロングショットの歩きシーンばっかりだったら困るぜと思っていましたが、そんなことはないよな。とある朝、古びたアパートの一室に西山茉希さん、準備をして出かけます。部屋の中から玄関を見るショット、西山茉希さんは細身のパンツで後姿をじっくり見。やはりこうして見るとモデルですね、硬そうなお尻(いい意味で)だわあ。あれ?玄関の鍵を閉めずに行ってしまった。オートロックじゃないっぽいので、これはフィクションですよ、ファンタジーですよってことなのかな?とちょっと混乱。服飾メーカーの面接で自分をアピール。面接官に長曽我部蓉子さんをキャスティングしてくるとは憎いぜ。この面接シーンでの柔らかい照明、執拗にアップを多用するセンス……最高。西山茉希さんのキメ角度をバッチリ抑えたカメラワークと照明に、はやくも両親指を立てーの TWO THUMS UP だぜ。川原のベンチでレーズン入りのメロンパンをパクつきますけど、一口食べたあとのあの手の動きはなんだ?……最高。で、面接の結果がかんばしくなくてお金もない、さてどうしたものかと近所をフラフラしていると、カエルの置物が可愛い雑貨屋さんが目に入る、さらにバイト募集しているではありませんか。お金がかなり無いのでここ行ってみようかどうしようかと店先で迷っていると、店長の佐伯日菜子さんが出てきます。このツーショットで西山茉希さんのでかさにビビる、でかいねやはり。この佐伯日菜子さん、久しぶりに見ましたが相変わらず表情がこわばっておりましたね。なんだかんだでバイトすることになります。仕事も覚えて楽しげな日々、公園へふらりと立ち寄った西山茉希さん、野良の仔犬を見つけます。あら?でもエサのお皿があるなだれぞ世話をしているのか、おや?木の根元にブリキの缶がありまして、開けますとこの仔犬のイラストが描いてある紙が一枚入っていました。これに西山茉希さんは感想の返事を書いて缶に入れると、翌日それに対する返事が入っていて、でまあ文通みたいなことになるわけさ。このやり取りが本当にどうでもいい内容なのがいいね。相手って言うのが井上芳雄さんで、託児所で保父をやってる設定。西山茉希さんが昼勤の仕事で井上芳雄さんが夜遅いので、二人は出会うことなく手紙のやり取りが出来るんですよ。この井上芳雄さんはミュージカルを中心に活躍されている俳優さんということで、なるほど舞台メイクの映えそうな質素な顔立ちをされています。お互いの手紙を読む感じでテンポ良くやり取りが描かれます、これ行って帰って一日だから、どれだけ時間が経ったんだ?とかそういうことを考えちゃうのは野暮だで。そのうちお互いの夢や悩みを語りだして、井上芳雄さんは創作したお話を書いて、それが劇中劇になりますよ。その中の一編、質屋の話。青年がギターを売りに来まして、質屋の主人がギターの音色を確かめたいというので一曲弾き歌います。これミュージシャンの方らしいんですけど、ここを井上芳雄さんに歌わせなかったのは何故?しかも65分の上映時間のうちけっこうな尺を取ってるぜこのシーン。これが短ければもう一本速い電車で帰れたのにね。そんで西山茉希さんのバイトする雑貨屋さんが閉店するってことで、この公園に来ることも少なくなりそうなので、一度会いませんか?となりますけど、そういうときに限って公園の整備が入ったりして連絡取れなくなって仔犬もいなくなっちゃったショボン。ここから西山茉希さんのやさぐれシーンがちょっと入るのですが、嫁入り前の娘さんがそんな格好しちゃだめなショットがあるので、目に焼き付けとけ。そんでラストの着地はここしかないところにビタリと決まるので、面白く観れましたよ。とにかく時間目一杯、西山茉希さんが出倒すので観てしまえよ。この65分の上映時間が”いい人、いい話”の限界なんですよね、井上芳雄さんがちょっと勇気を出すシーンていうのも、あのあとおそらく当人とトラブってるはずだし、もっと言ってしまうとそれが原因で仕事を辞めたんじゃないかな?そんな嫌な考えが頭をよぎるんですけど、西山茉希さんの徐々にサービスが増してゆく様にメロメロんなっちゃうんだから問題なし。まず冒頭の面接シーンでのどアップ。メロンパンをパクッと食べる。バイト代を貯めてダイキンのエアコンを買う(ナイスタイアップ!)。寝っころがりの足裏披露(これは貴重だ!)。夕暮れのアパートで窓辺に腰掛けの故郷電話(秀島史香さんが、母親役という無茶キャスティング)。雑貨屋での酔っ払いシーン。両手にさつま芋を持ちハムハム食べる。仕事を失い文通も途切れてのやさぐれシーン(必見)。夢をあきらめないぞと洋服を作り上げて、姿見のまえでモデルポーズ炸裂(ここはちょっと笑った)。後半にかけてちょっと薄着になる、半袖からノースリーブでわき見せ。さらに肩がテカテカ光っているのは最強。ということでトップビリングの仕事を見事にこなした西山茉希さんでありました。『ハミングライフ』は2007年1月13日(土)より、東京ではテアトル新宿で21:20〜のレイトショーで三週間公開でしたけど、初日二日目だけは8:30〜のモーニングショーあり。65分の上映時間というのは、映画館にとって非常に扱いづらい商品なので、劇場でかかっただけでも良しとしましょう。そしてパンフレットが1000円もして無駄にでかく、内容も薄くて西山茉希さんが軽くディスられてたりしてますので、しっかり買ってぼったくられるのもまた良し。