わたしたちは『サプリ』で何を目撃するのだろう。

月曜21時フジテレビ、局いち押しドラマの時間。7月からは『サプリ』が放送されておりまして、これ視聴率がかなり渋いようです。が、現在の視聴率というのは、その放送時間にその番組を見ていないと、反映されないようです。つまり録画してあとでじっくり見るっていうのは、視聴率の数字に含まれないんですって。ということは作りこみすぎて見所がいっぱいなものはビデオに録られちゃうから、その手前くらいの薄さ(興味はある、けど録画するほどじゃねえ)で作るのがプロフェッショナル達の腕の見せ所なのでしょう。そこで『サプリ』ですよ。第1話を見て「ヤバイな」と思い、第2話を見て「ヤバイな」と思ったよ。同じ「ヤバイな」でも、第2話の「ヤバイな」は「(録画しないと)ヤバイな」なのです。広告代理店に勤める伊東美咲さん、職場でのミーティング前らしき雑談にて、このごろ携帯をまめにチェックしているので、彼氏と順調にいってるの?を、受けて。

藤井ミナミ(伊東美咲さん)
「別れたんです……じつはこのあいだフラれてしまいまして、28歳独身、彼氏なし、毎日仕事漬けという非常に厳しい状況になってしまいました」

「別れたんです……」のあとは一息で言うんですけど、これをはじめ見たとき誰かに向かって話しているとは思えず、なにか広告のコピーを読んでいるような気がしたんです。しかし何回か見ると先ほどの質問を受けての返しなのだと理解できました。や、何回もってことはねえか、2回目にはわかったけど「(録画しないと)ヤバイな」。いったいどんな演出のすえの芝居なのか。さらに今回のゲストは、美人ミュージシャンの役で相沢紗世(あいざわさよ)さん。この二人のやりとりも渋かった。心の声が聞こえるとしたら……。

「あたしたち、容姿がいいばっかりに、とんでもない所まで来てしまったわ」

いやあ妄想の”のりしろ”が豊富だわ、使える使える。視聴率より録画率ってのがあればかなりいってますよこれ。次回はいったい何を見せてくれるのか、楽しみです。