『ディセント』女六人洞窟(あな)物語。

たくましき女性六人が集い、洞窟(あな)に潜り、裂け目に体をねじ込んで、奥へ奥へ。男はだまって見てなさい映画がまたここに誕生しました。迫力とはひと味違う”圧力”をスクリーンから感じられる傑作。冒頭、ゴムボートにて激流下り、ざぶりんこざぶりんこ、ボートはうねるよ。危ないわあ、帰り道にビビらされて一年後。女六人でもって洞窟(あな)入ろうじゃないの、となりまして、RV車で向かうんですけど、必要以上に未舗装道路を飛ばすんですよ。べつにそこまで急がなくて良いのに、彼女らのモノサシが、私とは圧倒的に違うことを思い知らされるこの”圧力”。手のひらに汗びっしょり。洞窟(あな)に入る前からこの調子ですから、潜りだしたらもう止まりません。六人の中にいかにもトラブル要員がいて、わたしはひそかに”ひとりタトゥ”と名づけていたのですが、このひとりタトゥが調子ぶっこいたりして、なにか起きそうだ、あっ崩落が起きて戻れない!この洞窟(あな)はガイドブックに載ってたのと違うの!?何かいる!何か動いた!確かに見た!……「こんばんは、ぼくでーす」。と、かいつまんで言うとこういう展開を見せるわけですけども、まあアドレナリンが出っ放しの彼女らは元気一杯。彼ら(IMDb によると Crawler : はう動物)をギッチョンギッチョンにしたり、されたり。果たして女六人は無事地上に戻ることが出来るのか?強そうな女性にはビンタをして欲しいことでおなじみの私ですから、リーダー格のジュノがいいなーいいなーと思ってて名前を調べたら Natalie Mendoza ですって、ナタリー・メンドーザって、名前からして強そう過ぎて、おかわり!あと、彼らをはじめに見つけるシーン。遠めでかがんでいた姿、あれはトイレですよね、「大」の途中お邪魔したので、こっちが悪いと思いますよ。圧倒的なテンションと構成力、そして見事な着地点。東京ではそろそろ上映が終わるみたいですけど、地方ではこれから徐々に公開されるみたいですので、追っかけて観ようぜ。どうせモーニングショーかレイトショーだろうけど、そんなもんに負けてたまるかってんだ。