読んで、ふまえて、観る。『ハイスクールU.S.A.―アメリカ学園映画のすべて』

ハイスクールU.S.A.―アメリカ学園映画のすべて

ハイスクールU.S.A.―アメリカ学園映画のすべて

2000円越えの本て買ったことある?あたし買っ・ちゃっ・た(2100円プラス税)。書店で見かけたならばぺロッと表紙をめくろう、アメリカ学園映画のキャラクター図解に「アハッ」となり、さらにパラパラすると、あなたが観たことのある映画がきっとあるはず。そしたらそこ読んでみよう、太字は脚注があるぜ。……どうですか、そうですかお買い上げですかそうでしょうとも立ち読みではすまんでしょうとも。紹介される作品はジョン・ヒューズ監督の『すてきな片想い』から始まってはいるものの、このあとは年代順ではなく大ざっぱなにジャンル分けされて並んでいるので、どこから読んでもいいっぽいです(知ってる作品から読むと、枝葉が広がって行って読みやすいかも)。個人的に目からウロコだったのは『超能力学園 Z 』などのおっぱいポロリ映画が日本に与えた影響、そうだったんか……。とてもボリュームのある本なのでまだ全部は読んでいないのですが(急いで読破する必要も無いよね)、ときおり本文をしのがんばかりの熱い脚注が出てくるので常時緊張。とくに高校の年度末に催されるダンスパーティ「プロム」の脚注(P20)には震えた。あとジョージ・ルーカスさんの脚注(P31)も気になりました、あなた、いま何処。作品の紹介では見どころにかなり触れているのですが、観る気をそがれるのでは無く「そうか、じゃあ観てみよう」と逆に観る気を起こしてくれるのでガンガン読み込んでしまえ。そしてそれをふまえて観てみようじゃないか。紹介された作品を週末に何本かずつ観ると考えると、どれだけこれから楽しみが待っているというのか。そんなこんなでゴキゲンなスナップル気分で読んでいると、この本の出版社である国書刊行会の新刊案内のチラシが入っており、いきなり澁澤龍彦さんの本が紹介されていてスナップル気分が一気に醒めたので注意だ。とにかく手にとって表紙をめくるところからはじめよう、それが面倒くさい人は通販で買うといいです。