『セクシーボイス アンド ロボ』 Voice 1 「三日坊主」 2007年4月10日(火) 22:00〜23:14 日本テレビ

『すいか。をプロデュース』といった感じね。四月からの新ドラマ、初回は軒並み時間延長にてお送りしているわけですが、そのお送り具合がいまのところ一番充実しており、というか別格。脚本は『すいか』『野ブタ。をプロデュース』の木皿泉さん。演出も『すいか』の佐藤東弥さんですから、期待のハードルはかなり高かったのですが、見事に一足飛びだよ。松山ケンイチさん、大後寿々花(おおごすずか)さんが三日坊主(中村獅童さん)との事件に巻き込まれながら、脇役を含めての人物紹介をしつつ”世界にはわたしがいてあなたがいて、知らず知らずのうちにみんなどこかで関わりあっている”というような木皿泉さん作品に共通するメッセージを掲げて、スタッフクレジットの終わりの終わりで見事な着地を果たす。突き刺さった。とにかく大後寿々花さんの達者なことに驚くけど、それは脇が支えているからで、初回のクライマックスで「どうせ忘れるから殺してもいいなんてそんなの嘘だ」は全存在をかけての叫びだったわけですが、中村獅童さん、浅丘ルリ子さん、岡田義徳さんが見事に受け止めてましたものね。信号機の下でのラスト近くのやりとりで、学生服姿の大後寿々花さんが池脇千鶴さんに似すぎておののく。そんで大後寿々花さんがこれから年齢を重ねて(1993年生まれて!)行くと池脇千鶴さん(1981年生まれ)を追い越して大人びた外見になるでしょう。というか池脇千鶴さんが年取らな過ぎ。まあそんな話は置いといて、初回からすごいものを見ちゃった。『野ブタ。をプロデュース』では後半木皿泉さんの男性の方(木皿泉は男女二人一組の脚本ユニットなのである)がダウンされて大変だったようですから、健康に気をつけていただいて、行くところまで行っていただきたい。