Summer Sonic '07 TOKYO 二日目 天気はずっと良かった。

Summer Sonic '07 TOKYO 二日目の TIME TABLE を並べて読んでみよう。 → SUMMER SONIC 07

11:30 レッドブルのブル姐さん @ 海浜幕張駅

来たぜ幕張。しかしこの天気は何だ、晴れりゃあいいってもんじゃないですよ。改札を出たところでこういった催しではおなじみのインディーズ系チケット業者の方々。この万国共通のオーラはいったいなんなのか。結局前売りチケットは二日間とも売り切れで、当日券も出なかったみたいですね。でもこういう交通の便の良い場所なのだから、いくらか当日券あってもいいと思うんですけど。” SOLD OUT ”ってのは確かに勢いつくからなあ。と、とりあえず幕張メッセに向かおうと人の流れに乗って進むと、レッドブルの試供ブースがあったので一本行きました。ブル姐さんありがとう。

11:45 都市型フェスの洗礼 @ 幕張メッセ

とりあえずチケットをリストバンドにするんだろうきっと。ですので要領を得ないまま、というか下調べをせずに来てしまったので野生の勘で幕張メッセへ。というか係員に聞きました。幕張メッセ入り口でリストバンド交換用ゲートがありましたのでここで交換にて入場。入ってすぐの壁に大きくタイムテーブルと会場マップがあったのですが、このマップがよくわからなくて、というか自分が今どこにいるのかがわからない。 MOUNTAIN STAGE やら SONIC STAGE という幕張メッセ内にあるいくつかのステージは、国際展示場の何番を便宜上そう呼んでいるだけであったのでした。壁のタイムテーブルとマップを見てこのステージに行きたいなと会場内の天井にぶら下がっている案内板を見ても、”国際会議場の何番はこちら”という案内なので身動きとれず。有り物を利用する時って、既設の案内板以外の名前つけちゃうとわけわからなくならないのか?これが都市型フェスなのか。

11:50 幕開けにふさわしいアクト @  SIDE-SHOW MESSE

とりあえずなんだかわからんけど入れそうなところから会場に降りてしまえと、ええいままよと降りたところが SIDE-SHOW MESSE で、ビジョンに映し出されたのはイジリー岡田さんの高速ベロでしたのでこれがあたしのオープニングアクトとなりました。こういう巡り合わせなのよね。でも一緒にテレビ朝日アナウンサーの堂真理子さんもいらして、寄り目の可愛さも堪能したのでグッとプラスなのだぜ。

12:00 DOES IT OFFEND YOU, YEAH?  @  DANCE STAGE

冷房の効いた幕張メッセ内は快適なのかしら、汗が冷えて風邪をひきそう。演奏中の彼らはインストバンドみたいよ。

12:05 MADINA LAKE  @  MOUNTAIN STAGE

金髪の彼氏が客席に降りてもみくちゃになっとりました。

12:25 Caravan  @  BEATCH STAGE

なんとなくステージの位置関係がつかめたところで、幕張メッセを突き抜けて BEATCH STAGE へ向かいます。出てすぐ正面にマリンスタジアムが見えるのですが、大きな道路が横切っており、これをグルリと迂回して移動しなければいけない。見えているのに迂回するって言うのはストレスだわ。炎天下の幕張を行きますとなんとなく風の気持ち良いような。足元もコンクリから砂になり、ちょっと砂埃の舞う中防砂林を抜けると眼前に広がるコケ色した海。たしかに海浜幕張駅ですから、海浜あるの不思議では無いのですが、いままでは来ても幕張メッセまででしたからね、ここは気持ちが良いな。 Caravan てバンドなのかな?個人でやってるかと思ってました。浜辺にステージが建っていて、一応観客エリアの入り口ではリストバンドチェックをしていますけど、柵も建前的なもので閉じた空間ではないのでチケットを持たない人も充分に楽しめますねここ。しかもこの浜は遊泳・水浴禁止なので一般客がほとんどおりませんのでまったりまったり。このまったり感に Caravan の音楽がまたマッチするんだよ、と書きたいところですが、とにかく天気が良すぎてたまらん。浜風は気持ちよいですけど、日差しが強すぎるのだぜ。

12:40 レミオロメン @  MARINE STAGE

BEATCH STAGE とこの MARINE STAGE の行き来は楽に出来て「こりゃ幕張メッセに戻るのはよほどのことだぜ」と思いましたよ、幕張メッセまではスイスイ行って10分以上かかるからね。 MARINE STAGE はマリンスタジアムのことで、またしてもあんまし要領を得ぬまま中へ入ると、そこはスタンディングエリアのグランドで、レミオロメンが『粉雪』を演奏中。真夏の『粉雪』かー、とか特に思わず、客席を見渡すと上のほうはひさしが合って日影になっておりけっこう人も入ってました。しかし浜風なのかスタジアムの構造で仕方が無いのか音の反響がすげえな。

13:10 KAHIMI KARIE  @  BEATCH STAGE

BEATCH STAGE で飯を食おうかと思ったのですが、なにしろこの天気ですからあんまし食欲もわかず、海側にある酒屋でカシスオレンジ(500円)をいただき甘い。まだまだギラギラの太陽にて待ちますと出てらっしゃいましたよカヒミ・カリィさん。大友良英さんジム・オルークさんと共に登場。当然のように三人椅子に座りの演奏開始。なんだかフランス語だかで詩の朗読的な、決して上がることのないパフォーマンスにてお客さんが去る去る。私もカヒミ・カリィさんの音源にゃ豆ほどの興味が無いのですが、やはりその存在、その眼力にこそ価値があるのだと思いますよ。胸まで届かんばかりの黒髪を真ん中わけで白のノースリーブ、デニム姿という簡単な格好ながら、その眼力、そのウィスパーボイス。こちらが”拝聴させていただきます”という姿勢でのぞめば炎天下の鑑賞もなんのその。しかし心構えのなっていなかった私は、あっという間に移動してしまいました。お天道様が元気すぎる。

13:25 HEY! たくちゃん  @  SIDE-SHOW MARINE

カヒミ・カリィさん度胸あるよな、とか思いながらマリンスタジアムへ戻ってきまして、外周沿いにあるはずのステージを捜すとありました SIDE-SHOW MARINE 。チケット無い人も問題なく見れる簡易ステージにて HEY! たくちゃんが登場。『ちびまる子ちゃん』の登場人物たくさん、『サザエさん』よりアナゴさんとマスオさんの「今夜一杯どう?」、『サザエさん』よりキレるマスオさん、『ドラゴンボール』26巻完全再現など。 HEY! たくちゃん本人が驚くほど場が盛り上がる。あっという間に終了となりひっこみましたがまさかのアンコールで再登場、事務所に止められているという『サザエさん』のカツオくんのマスターベーションを偶然見てしまったマスオさんで更にアゲアゲ。『ドラゴンボール』よりピッコロとセルのエネルギー砲の違いでまたもアゲアゲ。最後は吉田照美さんのモノマネでクールダウンしておしまい。 Summer Sonic '07 TOKYO 二日目のベストアクトとなりました。

HEY! たくちゃん当日のブログ → http://hey-takuchan.arekao.jp/entry-b051e5f66c4a33d1f07ea012c33f5608.html

13:50 酒屋のエロ姐さんズ  @  MARINE STAGE 外の酒屋

まだまだ熱いのでさ、オフィシャル酒屋なのかしら?海賊風テントでターンテーブルやら中央にステージがある酒屋がありまして、ここでジントニック(500円)を注文していると、ステージの奥に可愛らしげな女性が二人、特に色白の可愛い子ちゃんはお目目パッチリ。ちょっと間待っていると音楽が変わりまして先ほどのお姐さん二人がステージに上がって踊り始めました。お尻をクイクイで思いもよらぬ眼福にレモン抜きのジントニックが進む進む。ここは定期的にダンスの時間があるみたいで、このあとも何回か覗いたのですが、この時の色白お目目パッチリさんを見ることはできなかったのでした。

13:55 ROONEY  @  MARINE STAGE

今度はスタンドの中ほどオレンジのシートに座って ROONEY 。特に印象には残らず。

14:30 THE FRATELLIS  @  MARINE STAGE

今度は一番上の青いシートに腰掛けて THE FRATELLIS を鑑賞。ここからだとバックネット裏の壁の間から海が見えるのですね、これは素敵。グラウンドには続々と人が集まってきてますね、グラウンドに降りるときだけチケットの” L ”、” R ”が関係あって、スタジアムの観客席は区切りが無いのもいいなあ。そんで出てきましたよ THE FRATELLIS 。3ピースの良ロックで楽しかったですよ、ついつい最後まで聴いてしまいました。ややグルグル回る演奏を聴きながら、ステージ上部にある三つのスクリーンを見て、グラウンドで踊る人々を眺めるってのもなかなかいいですね。今回唯一全部観たライヴでした。

15:25 JOSE GONZALEZ  @  BEATCH STAGE

携帯や PC で気軽に音楽がダウンロード出来る昨今ですけど、偶然の出会いって大事だと思うの。つまりレコード屋さんで何気なく手に取ったジャケットに心奪われたいわけ。これ”ジャケ買い”。その出演者のほとんどが未知の場合、すべての出会いがファーストコンタクトな場合、名前って大事じゃないかの「ホセ・ゴンザレス」……これだ。タイムテーブル(あ、またも pdf 職人さまお世話になりました)を開いて、この名前で BEATCH STAGE となったら行かない理由はないじゃない。ゴンザレスが砂浜で何するんかと妄想しながら足を速める。きっとレゲエだろう、そんで男の人がボーカルで、ももがパンパンの女性たちがお尻をブルンブルン高速で振る類のやつだきっと。昼の一番暑い時間帯だもんね、踊って踊ってアルコールを in だよ。木の階段をあがって BEATCH STAGE に突入すると、なんか男性が一人座ってアコースティックギターをポロポロ弾いておりました。ボサ・ノヴァとかそのあたりのダバダバした音楽で、途中から二人パーカッションが入ったりしてましたけど、アゲアゲ方面ではなかったのでガッカリしたけど、こういう出会いもありなのです。

16:40 SUICIDAL TENDENCIES  @  MOUNTAIN STAGE

ホセ・ゴンザレスさんのショックからちょっと時間が空いているのは、なんていうかいい天気だし、お酒も入っているし、予想と反したダバダバだったのでなんだかいたたまれなくなって、ずーっと海岸を歩いていましたよ。こここういうイベントがないときはガラガラじゃないかしら?まあ海水浴は禁止ですけど甲羅干ししている人がいたり、散歩している人がいたりで、もう人ごみの中に行きたくないとか思っちゃった。でも行かなくちゃ、グルッと正面に回って幕張メッセに入りましたよ。そんでまたしてもええいままよと入ったところが MOUNTAIN STAGE だったというだけ。SUICIDAL TENDENCIES が汗だるまで演奏中でした。ボーカルの方はかなりのメタボリ体型でしたので気をつけてください。ほんで出たところの DANCE STAGE の前でなにやらイベントするみたいなので待つ。外国の若人が数名ストレッチをしている。スニーカーの宣伝みたいで、工事現場の足場みたいなのがあって、手前には2メートルくらいの立方体が置いてある。照明がついて軽快な音楽に乗って身軽に走り回る彼らは、ロシアから来たトレーサーズとかいうグループ。おそらく「パルクール」というスポーツやってんだろ、『ヤマカシ』『007 カジノロワイヤル』『ダイハード4.0』とかで体一つでビルやらを立体的に走り回るアレ。なんですけど、見せ方をまったく心得てないみたいでグダグダでしたね。連携する動きがあるでなく、紅一点の可愛い娘さんを注目、というかガン見していたのですが、特別たいしたことがあるわけでなし。仕切りの日本人ともコミュニケーションが取れてなかったみたいで、久々にダメな場にいた感じ。こういう経験も必要なのだと無理から前向きにして次へ。

17:25 CYNDI LAUPER  @  SONIC STAGE

とてもチャンバーとは思えないのだぜ。遠くからチラ見。バナナ(50円)食べたり、ブライアン・バートン・ルイスさんが麻雀してる姿や、モニタに映る MANIC STREET PREACHERS をボーっと眺める。

18:10 KASABIAN  @  MARINE STAGE

いよいよであります、いよいよ盛り上がってまいります。オレンジのシートで、スタジアム常駐のなか卯の牛丼(600円)をパクつきまして KASABIAN 鑑賞。でもでもなんか幕張の海に沈んでゆく太陽が、バックスタンドのすき間に見えるのだぜ。せっかく海辺のステージあるのだからな、行かなきゃ嘘だぜと移動開始。

18:30 SEAN LENNON  @  BEATCH STAGE

駆けつけた BEATCH STAGE 。ちょうど西に見える都市に真っ赤な太陽が沈んでゆきました。日が落ちるのってこうリアルタイムでわかるものだったかと。なんとも流れてくる音楽を背に海を正面に見ると、右手に都市群、左に行くにつれて色濃くなり、工業地帯の灯かりがポツポツと見えてきた。この空のグラデーションは贅沢な時間でした。いつもどこかに飛行機が見えているというのも、いい気分。ショーン・レノンさんの音楽は覚えてませんけど、このステージは夕暮れのこの時間が最強ではないのかしら。来年はチケット買わずに、天気が良かったら BEATCH STAGE の外で音楽聴きながら夕暮れを眺めよう。ドリンクはステージの外からも買うことが出来るので、こういう楽しみ方もアリだと思います。演奏終了後、ほとんど暮れた波打ち際にひとだかり、ショーン・レノンさんとシンディ・ローパーさんが談笑してました。もうこのまま終わっちゃってもいいかも知れない。

19:15 yanokami(矢野顕子×レイ・ハラカミ @  BEATCH STAGE

ユニットですかそうですか。もうすっかり暮れてしまったわけです、そうするとあんましありがたみが無い。かがり火的な、たいまつみたいな炎があったりするとだいぶ違うんですけど、おそらく消防法とかの事情で裸火はだめなのかな。夜見る海っておっかないので、お二人登場してレイ・ハラカミさんがいきなりトチったところで切り上げる。夜空には夏の大三角形がキラキラ。電車で帰るから混むのはいやなのさ。

19:30 おわりに  @  海浜幕張駅

サマーソニック初参加はこんな按配でした。フジロック(郊外型フェス)に対抗する形で発展してきた都市型フェスなので、有り物(東京は幕張メッセマリンスタジアム)を使って、とにかくラインナップを豪華にしてゆく方向は正しいと思います。早々と売り切れた東京一日目・大阪二日目、売り切れのアナウンス後に、スタジアム級の集客能力のある B'z を発表したというのもサマーソニックの方向性を如実に表していると思います。ただ、「ありものを使った二日間のイベント」と割り切れてしまうのが都市型フェスのいいところでもあり、アレな部分でもありますね。幕張メッセマリンスタジアム、 BEATCH STAGE と入口・出口があって、このぶつ切り感はちょっと冷めますね。なにかが起きそうな、素敵な出会いがありそうな”場”の魅力は無いので、入場料金を見たアクトで単純に割れる、都市型フェスの最高峰だなあと思いました。トイレもまったく並ばなかったしね。そして私個人、フジロックに依存しすぎているとも思いました。

(おわり)