考えるな、感じろ!物凄い映画。『デス・プルーフ in グラインドハウス』

邦題:『デス・プルーフ in グラインドハウス

原題:『 Grindhouse 』

原作:

製作会社:ディメンションフィルムズ トラブルメーカースタジオズ

監督:クエンティン・タランティーノ(『キル・ビル』『レザボア・ドッグス』)

脚本:クエンティン・タランティーノ

出演:カート・ラッセル シドニー・タミア・ポワチエ ヴァネッサ・フェルリト ジョーダン・ラッド ロザリオ・ドーソン トレイシー・トムズ メアリー・エリザベス・ウィンステッド ローズ・マッゴーワン ゾーイ・ベル

日本公開:2007年9月1日(土) 

公式サイト【http://www.deathproof.jp/death_proof/dp.html

参考:

グラインドハウス映画入門 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)

グラインドハウス映画入門 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)

ややこしい、ややこしい昨今でございます。この『デス・プルーフ in グラインドハウス』てのは米国で『 Grindhouse 』として本編二本、フェイク予告編三本の内容で公開されたもので、本編二本をそれぞれディレクターズカット版として独立した一本にしたものが、現在日本で公開されていおります。本編のもう一本『プラネット・テラー in グラインドハウス』は9月22日より公開されます。本来ならば日本で公開する予定もなかった『 Grindhouse 』も2007年8月24日から8月31日まで東京・大阪の二館にて(入場料3000円!)限定公開されまして、熱意と小金とヒマのある方々がチョボチョボ駆けつけました。私も駆けつけまして、はじめチョロチョロなかパッパで、最後に大噴火して大興奮。そして単品で公開された『デス・プルーフ in グラインドハウス』観ようか観まいか迷っていたのですが、観に行って正解の大正解。米国公開版『 Grindhouse 』を観に行った方にこそ観て欲しいなあ。というかメアリー・エリザベス・ウィンステッドさんがかなり増量されていたので、また行くかもわからん、あの三白眼が忘れられないわ。米国公開版との大きな違いについては、フェイク予告編が無くて、代わりに『プラネット・テラー in グラインドハウス』の”グラインドハウス”風予告編が冒頭にあって、青いジャグワーがテクテク歩くアニメと、今からはじまるよのブカブカした BGM のやつがあって本編スタート。ジャングル・ジュリアのパートはヴァネッサ・フェルリトさんによるラップダンスが追加されており、へそ出しでカート・ラッセルさんにクネりついております。その絶妙な下っ腹のお肉具合で、何杯でもお替り可能だぜ。あと一発目のドンガラガッシャン後の保安官の会話がチョイ長い。真昼の農道パートはいきなり追加シーン。空港へゾーイ・ベルさんを迎えに行くガールズが、コンビニのサークル A にやってくるところから。この追加部分のメアリー・エリザベス・ウィンステッドさん率が高くて、ロック様云々のエロい前フリもきちんとあるのです。歌も唄うど!単品のポスターにある車から降りるショットはこのシーンからのものです。以降はたいした違いは無いような……ということは、あの車と車がブンブンいってる時、またそのあとのメアリー・エリザベス・ウィンステッドさんへのフォローは無し。まあ他のこと考えられないくらいじゃないと、あの車と車によるブンブンは出来ませんわね。きっと構想時に車のおもちゃを両手に持ったクエンティン・タランティーノさんは「そうするとデス・プルーフ号が襲い掛かってくるわけ、で、こうなってこうなってさ、そうかと思ったらまさかの展開でこうなってこうなって”BOOOOOM!!! ”(大クラッシュを再現)で、もひとつダメ押しで” THE END ”って出るんだ最高だろ!?」と顔をテカらせてリアル・ジャングル・ジュリアたちに熱弁を振るっていたに違いないし、そうであって欲しいです。というわけで米国公開版でグッと来た” THE END ”はこの単品版でも感じることができました。スクリーンに映し出された物に感じたまま反応(この作品の場合「とりあえず停まれって!停まれよ!停まれー!」)すると極上の映像体験が味わえるのです。難しく読み解く映画もいいけれど、あたしこっちの方が好きだとなりました。副読本として最適のムックには『プラネット・テラー in グラインドハウス』の内容および撮影時になにが起きたかが記されており、あたし今度の単品公開は涙なくしては観れないよ。