『ケータイ捜査官7 滝本壮介の事件簿』

ケータイ捜査官7 滝本壮介の事件簿 (トクマ・ノベルズEdge)

ケータイ捜査官7 滝本壮介の事件簿 (トクマ・ノベルズEdge)

2008年4月より毎週水曜19:00にテレビ東京系列で放送されている『ケータイ捜査官7』。横並びに強力なバラエティ番組があるため、視聴率はかんばしくないようですが(開始から半年、平均3パーセント弱くらいか?)、視聴率に貢献しない録画組には大好評。だと信じたい。スタッフもシリーズ監督に三池崇史さん。押井守さんや金子修介さんも演出で参加という、大きなお友達が食いつく要素もあり、ストーリー・キャストも放送時間を無視した渋さでまとめております。放送期間は一年を予定しており、放送開始から半年を過ぎた2008年10月から12月は火曜の深夜と日曜の昼間に再放送をしています。その小説版が登場しました。物語の時代的には、ゼロワンのアンダーアンカー襲撃事件はすでに起きたあとで、津田寛治さん(滝本壮介)がケータイセブンとはじめて組んで事件に立ち向かうというもの。ですから窪田正孝さん(網島ケイタ)は登場しません。東京の再開発だとか巨大重機が暴れるとか、なんか『機動警察パトレイバー』の特に劇場版がチラつきました。これは中高生をターゲットにした小説なのでしょうか、アンダーアンカー海外支部ただひとりエージェント、ガンノスケ・ブラックバードとそのバディ、フォンブレイバー6号機、唐草模様の”ロク”っていうのがちょっと照れちゃうキャラクター設定なのが残念。べらんめえ口調とかキツかった。ちょっと興味深かったのがキャラクターのネーミングで、事件に関わってくる御厨ミキ(みくりやみき)、那賀佐古明(ながさこあきら)というややこしい名前。一方テレビ版でもその存在は知られていたゼロワンの歴代バディの名前が田中良夫(たなかよしお)、佐藤孝(さとうたかし)、鈴木武雄(すずきたけお)ってちょっとアナタ、ネーミングの差がありすぎて笑った。『ケータイ捜査官7』ファン必読かと言われるとウームとなってしまいますが、津田寛治さんの生い立ちや職歴、そして伊藤裕子さんとの関係(そこにセブンがいたりしてさあ)をより深く知ることが出来るので、そっち方面に興味のある方はどうぞ。あとがきには『ケータイ捜査官7』立ち上げの様子などがあって本編読まなくても、これチラ読みするといいかも知れませんよ。小説版でもゼロワンのアンダーアンカー襲撃を描かなかったということは、これテレビでやる気なのかしら?