いまの時代、即戦力なのよね。『007/慰めの報酬』

邦題:『007/慰めの報酬

原題:『 Quantum of Solace 』

製作会社: MGM コロンビア・ピクチャーズ

監督:マーク・フォースター

脚本:ポール・ハギス ニール・パービス ロバート・ウェイド

出演:ダニエル・クレイグ オルガ・キュレンコ マチュー・アマルリック ジュディ・デンチ ジェフリー・ライト ジャンカルロ・ジャンニーニ

上映時間:106分

日本公開:2009年1月24日(土) (2009年1月17・18日先行上映)

公式サイト:【http://www.sonypictures.jp/movies/quantumofsolace/

IMDb:【Quantum of Solace (2008) - IMDb

まず上映時間106分について、よくもこの内容を詰め込んだものだなあ。それというのもアクションシーンのほとんどが前置きなしで始まるからなんですよね。だからこの時間であんた何カ国めぐってんだという話。前作『カジノ・ロワイヤル』の冒頭にもあったパルクール(体ひとつで屋根やら壁やらを乗り越えて進むアレ)もひと工夫してあって感心。この工夫って『 K-20 怪人二十面相・伝』でも出来ましたよね、しかしこれを発想することが出来るかどうかってのが大きな差になるんでしょう。まあなんといってもオルガ・キュレンコさんのゴリゴリとしたまなざし、褐色の肌にしびれたらいいと思います。あの目つきでこの車を選んだのかよとか、可愛らしさもあったりして。ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグさんは前作に引き続いての体を張ったアクション全開。せっかくいいおべべを着ていても、すぐボカスカはじまってホコリまみれの、水びたしの、傷だらけになってしまうので、おしゃれ担当のみなさんはヤキモキ。カクテルをいただくなどの数少ない”静”のシーンでは、そのおしゃれ担当のみなさんがミリ単位の精度でおしゃれを見せてくれるので、うっとりするかたはしたらいいです。敵役はマチュー・アマルリックさんで、なんとなく阿部サダヲさんを思わせる、両生類ぶり。主題歌はどっかで聴いたことあるネバつきのある歌声……ってジャック・ホワイトさんで、アリシア・キーズさんとデュエットしてました。まああっという間の106分、お車で劇場へ向かわれる方はくれぐれも注意を。帰り道なんだか口をすぼめて小刻みに体震わせ(すごくスピードの出ているイメージ。あくまでもイメージ。制限速度を守りましょう)、チラチラとミラーを見て、いるはずのない尾行を振り切ろうとするはず。したひとがここにいます。