Production I.G シアターフェスティバル at シネマイクスピアリ『ケータイ捜査官7』劇場イベント

追記20090130:舞浜駅を降りてすぐ左手にある複合レジャー施設イクスピアリ。というか東京ディズニーリゾートの一画なのかしら、この手のイベントの客層とは合わない気がしますがとにかくここで、2009年1月24日(土)に行われた『ケータイ捜査官7』の劇場イベントに行ってきましたので書きます。当日まで行けるか微妙でしたので、前売りチケットは買わなかったのですが、朝から6回のイベントで会場のシアター13の座席361席が売り切れたのはおそらく14:30からの第3プログラムだけだと思います。告知方法や会場の立地条件、チケットの価格(90分のイベントで2000円)もありましょうが、けっこう厳しいなと感じました。んが、しかし中の人(製作者、イベント参加のお客さん)は熱かったのだぜ。90分間のイベントで60分は『ケータイ捜査官7』の上映で後半30分はゲストを招いてのトークショーという構成。私が参加したのは第3・4プログラム。会場前のロビーでは物販があって湯のみは売り切れてましたよ。まず第3プログラムは第1話『ケータイ、歩く!?』の上映で、その前に会場での注意事項のアナウンスをケータイセブンがしてくれまして、拍手喝さい。会場が暗くなってまずはじまったのが間明蔵人(まぎらくらんど)による携帯電話のコマーシャル。さわやか若社長をよそおっていて、はじめ何が起きているのかわからなかったですが、笑った。そして「ケータイ、歩く!?」は懐かしいというより、テレビ放送が後半にさしかかってあらためて見直すと新たな発見が多々あり。会場は若手刑事の勝野洋輔さんの演技に笑いがおきていました。このマイペースさが見直すと味わい深い。そしてハードな結末で上映終了。トークの司会はさるやようこさん(かな?)ゲストは津田寛治さん(滝本壮介)、河本邦弘さん(セブン)、坪井智浩さん(ゼロワン)、川島得愛さん(サード)。ケータイのお三方はそれぞれのキャラクターティシャツを着てらしたのでなごむ。挨拶でゼロワンの坪井智浩さんが「ゼロワン最高!」とお客さんに言わせといて「よせ、照れる」と返し盛り上げてくれます。トークの内容としては窪田正孝さんをほめまくってました。特に津田寛治さんは「日本映画界の次代を担う」とか「作品と演技の相性がすごくよかった」とか。番組立ち上げの時、三池崇史監督に「すごいジャリ番(子供むけ番組の荒っぽい言い方)作りましょう」と言われて気合が入ったとか。滝本壮介の衣装が撮影当日まで決まらず、三池崇史監督の私物のコート(メイド・イン・イタリー)とネックレス(30万円相当)で撮影し、コートのボタンが割れちゃったとか。ケータイのみなさんは、はじめヒーローものという認識だったらしく、必殺技とかを力強く叫ぶイメージでのぞんだものの、違っていたということです。津田寛治さんは劇中のケータイの動きについて「完全にチェコアニメですよねー」と失敬なんだかどうだかな発言、会場はドッと沸くわけですが。イベント欠席の窪田正孝さんからビデオメッセージ、この前フリで津田寛治さんは窪田正孝さんが NHK の『浪花の華〜緒方洪庵事件帳』について触れ、プロデューサーは『ケータイ捜査官7』を見て「こいつが主役だ!」と決めたと盛り上げます。ビデオの窪田正孝さんは『ケータイ、歩く!?』の撮影を振り返り、はじめての撮影は学校の外で携帯が鳴ってそれに出るところだったとか。ビデオメッセージが終わって「生つぶやきセブン」のコーナー。ケータイのお三方が客席中央まで下がって、スクリーンに映されるケータイのアテレコをしていました。プロフェッショナル。そしてお楽しみ朗読コーナー。小説『ケータイ捜査官7 滝本壮介の事件簿』の一部を津田寛治さんと河本邦弘さんが朗読です。冒頭の暴走する重機に挑む、滝本壮介とケータイセブンがはじめて組んだ場面。津田寛治さん熱演で重機が暴れるところを演じてくれまして、河本邦弘さんはセブンが「イニシエイト・クラック・シークエンス」の場面で手をかざし「モモモモモモ……」と効果音をつけたところでこの日一番の盛り上がり。盛り上がったところでもうひと場面、77ページからの滝本壮介とセブンがバディとしての絆を深める場面もやってくれました。この小説を映像化したいという話題で、ケータイロク(小説版にしか登場しないケータイ)の名前が出たときもお客さんが反応していたのでみなさん読んでいるんですね。このあとプレゼントコーナーがあって予告編が流れておしまい。会場を出るときにケータイセブンの名刺をいただきました。続いて第4プログラム、上映作品は「ケータイ死す」でまたも三池崇史さん演出の回。「世界よりもセブンだ!」の場面では鳥肌ぞぞぞ。トーク津田寛治さん(滝本壮介)、岡本奈月さん(御堂優璃)、石川光久さん(企画/Production I.G代表取締役社長)。岡本奈月さんがショートボブでもって驚異のデレ声。あんな声でおねだりされたらたまらんぜ。トークの内容は石川光久さんがいらっしゃるということで『ケータイ捜査官7』のなりたちの話など。窪田正孝さんについては、オーディションの最終選考に残った5名の中では、一番年をとって見えた。生活感がありすぎたけど役をやらせたらガラッと変わったと。三池崇史さんは入ってきた瞬間「コイツしかいない」と思ったのだそうです。岡本奈月さんも窪田正孝さんについて見た目がどんどん学生っぽく若返っていったという感想。岡本奈月さんははじめての撮影が学校の廊下で窪田正孝さんを大声で呼ぶ「あみしまー!」だったそうで、三池崇史さんは「もっとできる、もっとできる」と乗せてくれたそうです。そして司会の方が「それではやっていただけますか?」ということで生「あみしまー!」を聞けまして、そのあとで照れまくる岡本奈月さんをガン見しましたとさ。石川光久さんの話では、『ケータイ捜査官7』の企画は立ち上がっては消えを2年くらい繰り返していたが、ソフトバンク孫正義さんと、ウィズの横井さんの男の契りでゴーサインが出て、出資者の熱さに負けない演出家ということで三池崇史さんに依頼したとのこと。ここで小説『ケータイ捜査官7 滝本壮介の事件簿』の著者藤咲淳一さんが飛び入り。かなりでかい話へ。これからの展開はあるのか?という問いに対して、石川光久さんがクエンティン・タランティーノさんが5月に来日して会うと、会いたがっていると。誰にかというと三池崇史さんと石川光久さんになんですけど、津田寛治さんは「だっ誰に会いたがっているんですか(もしやオレ?)?」と興奮。ちなみに石川光久さんとクエンティン・タランティーノさんとの関係は、映画『キル・ビル Vol.1 』でのアニメパートを依頼するため Production I.Gクエンティン・タランティーノさんが突然やって来たことからはじまります。ただクエンティン・タランティーノさんが『ケータイ捜査官7』を見たとか、気に入ったとかそういうことは一切話していなかったので、テレビ版が海外進出とか、映画化とかそういう話にはならないと思います。この機会に『ケータイ捜査官7』をクエンティン・タランティーノさんに紹介するのかしらという印象を受けました。しかし、まさかのビックネームが飛び出したとき会場ざわめきましたよねー。藤咲淳一さんはこれから最終回へ向けての話。2009年2月18日放送予定の「セブンの見る夢」がキーになるそうですよ。プレゼントコーナーがあって取材のフォトセッションがあっておしまい。最終回前後にはイベントが予定されているとのこと。会場を出るとき滝本壮介の名刺をいただきました。ということでテレビ版が終わってもなにかしらの展開はありそうな印象。お客さんは20代〜30代の女性が圧倒的に多かったのは驚きました。まあ津田寛治さんゲストの回だからということはあるのでしょうが。しかし大画面でも見劣りしないクオリティに作り手の本気を感じたイベントでした。