FUJI ROCK FESTIVAL'06 一日目

一日目の TIME TABLE を並べて読んでみよう。 → http://www.fujirockfestival.com/06/artist/timetable/tt28.html

11:00 いよいよ開幕 @ GREEN STAGE

フジロック最大のステージである GREEN STAGE 。主催スマッシュ代表の日高正博さんの挨拶で開幕。今日はこれから雨が降るってよ。そして今日は Global Cool Day といって、二酸化炭素の排出を減らして、地球温暖化を止める運動の日にするんだそうです。その運動の代表者とともに、俳優のオーランド・ブルームさんとケイト・ボスワースさんが登場。会場いきなりのハイテンション状態。オーランド・ブルームさんは甘いマスクでスピーチ。まあ個人レベルでやれることはやろうぜ、ってなことを言ってましたよ甘いマスクで。連れのケイト・ボズワースさんはノースピーチ、クネクネとオーランド・ブルームさんにからみついてました。そして、今年のフジロック一発目の紹介が日高正博さんからあります「アメリカから THE STRING CHEESE INCIDENT !」わーすごい。でも私はそそくさとその場を離れて一路ところ天国へ。手に入れたいものがあるからさ。チーズは土曜日にもあるからそっちに行くもん。

11:20 PDF 職人さんありがとう @ ところ天国

フジロックのセカンドステージ WHITE STAGE の手前にある川っぺた、大きな石のごろごろしたスペース、飲食店が並び、夜はスクリーンにて映画が上映されるという、ここがところ天国であります。天気がよくなるとみんなバシャバシャ川に入りだしまして、すぐそこにステージがあるのにまったりしてしまう。ここでアレを手に入れました。某巨大掲示板で、独自にタイムテーブルを作成するかたがいらっしゃいまして、それをプリントアウトして防水加工されたものが、ここで配られるのです。配られるといっても、出店に置いてある鍵のかかったスポーツバッグから自分で取り出すのです。ささやかな御礼を入れていただきました。大変役に立ちました、この場を借りてありがとうございました。なんか、きちんと折りたたまれて、印刷後のスケジュール変更は手書きで修正されているというね、人の心、素晴らしい。

11:30 SAKEROCK @ WHITE STAGE

フジロックで GREEN STAGE の次に大きいのがここ WHITE STAGE 。広いけど、地面に傾斜が無くて足元に砂利が多くて今まであまり積極的に来ることは無かったのですが、今年はステージ左横にスクリーンが設置されており、なんかいいんじゃないすか?さて噂に聞いていた SAKEROCK(サケロック) 、G,B,Dr にトロンボーンの四人編成なのか。まずG,B,Dr の三名が白いスーツ姿で登場にて演奏開始。ギターの方がいい笑顔。そしてダッシュトロンボーンが登場、スクリーンに映し出された顔、どこか渥美清さんをほうふつとさせる純和風なおももち。カントリー調なのか、ウキウキ音楽が繰り広げられました。トロンボーンの方は時折りマイク片手にスキャット、曲の合い間には一人コント。なんか動きが竹中直人さんみたいでした。テポドンの一人コントを見たあたりでステージ左手にある坂に向かう、さらに奥へ奥へ。

11:** BLACK BOTTOM BRASS BAND @ FIELD OF HEAVEN

GYPSY AVALON を抜けて、朝霧の出店に艶々な方がいらっしゃるのをチラ見しつつ、ぬかるみに足を取られて坂を下り、 FIELD OF HEAVEN へ。元祖まったり空間。いまやその奥にもうひとつステージ( ORANGE COAT )ができたので、そのくすぶり具合はやや薄れましたが、出店の個性がどっこい支えてますよ。ここが一番びったりくる方は、都会じゃ生きにくいわね。さて BLACK BOTTOM BRASS BAND はもうラストもラストみたいで、みんなで声をそろえて「1、2、3、ワッショーイ」てなことをやってました。私ももちろん参加。一番最後の美味しいところだけだって、いただくんですよ、それぐらいの貪欲さは必要なんです。このバンドはスカ系かしら?しょっぱななのに、いきなりフジロック後のことを話していたりした。「フジが終わってまた日常の繰り返しがやってくるけど、そのとき『1、2、3、ワッショーイ』を布団の中で口にすると、日常が祭りにかわる」みたいな感じ。いいですねー。ラストしか見られなくて残念。またの機会に。

11:** あアレが無い @ ORANGE COAT

一番の奥地である ORANGE COAT はブレイクタイム。入り口右手にタバコ屋さんのやぐらが建っていて、休むなり待ち合わせなりに使えたのですが、今年は平屋でテンションちょい下げ。客席の奥は土手になっていますが、その手前に絵のかかれたシートが貼られておりました。去年までは網だったっけ?そんでその土手をずーっと行ったところがオートキャンプ場の出入り口になってるみたい。さて戻るか。

11:** ご飯をたべますよ @ FIELD OF HEAVEN

お昼なのでご飯を食べますよ。FIELD OF HEAVEN はピザ屋さんとかパン屋さんとか出てますけど、米を食いたいわ。わたし米を食いたいわ。というわけで五穀米(かな?)にトマトスープをぶっかけたトマト&ライス(600円)で、ある意味フジロック開幕。”体にいいはず、体にいいはず”と唱えながら食べるとそれなり、やはり体は肉を求めているのかしら。

12:20 OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND @ ORANGE COAT

FIELD OF HEAVEN と ORANGE COAT はものすごい近い、お互いに音が聞こえまくり。風向きも関係あるのでしょうけど、FIELD OF HEAVEN の方がちょっと高台にあるしステージの規模も大きいので、せーので音出したら ORANGE COAT は負けちゃうのよね。だからこの二つのステージはなるべく演奏時間が重ならないようにタイムテーブルが組まれていた感じ。去年はけっこうひどかったもんね。しかしそんなことはおかまいなしに、ヘリコプターがブンブン飛ぶのさこの三日間は。さてこの OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND はなんの事前情報もなし、グラウンドとグラウンドにアコースティックがはさまれているのかとか、どうでもいいことを思いつつ待っていると登場。見た感じボーカル・ギターの男性は外国人であとは日本の方かしら、ゆっくり目のカントリーっぽかったり、ふーん。結果チラ見しただけで移動開始。このあとちょっと観たいのあるのよ。

12:** オーランド・ブルーム再び @ GYPSY AVALON

この GYPSY AVALON ってところは、WHITE STAGE と FIELD OF HEAVEN の間にあって、飲食店のほかに地球のことについて考えてる皆さんがブースを出してます。ここは朝霧からの出店が顔ですかね、鉄板で焼きそばを焼くおばちゃんのグラサン(ターミネーターみたいなやつ)姿と、なんか艶っぽいお姐さんをチラ見しましたかみなさん?今回は何も買ってないよ、スンマセン。さて、ここのステージっていうのは、通りすがりで見えない角度にあります、通路に背を向けている感じ。なんかトークしてるなあと覗いてみると、 GREEN STAGE でみた Global Cool の人たちがステージに上がって、客席からの質問を受けてましたよ。そこにはオーランド・ブルームさんもいらっしゃいました、今回はグラサン姿。ちょっと大き目のそれは、朝霧のおばちゃんとややかぶりでありました。

12:50 ザ・クロマニヨンズ @ WHITE STAGE

先週(7月23日)に行なわれた MEET THE WORLD BEAT 2006 にてデビューした新人バンド。というか噂にはなっていた甲本ヒロトさんと真島昌利さんが、ザ・ハイロウズ活動休止後に結成したバンドなので、 WHITE STAGE の二組目と言えども、”この人だかりはなんだ!ポイント”を紹介します(突然ですが)。 WHITE STAGE は大きな場所なのに平坦で向こうが見えにくいのですが、ステージ左の GYPSY AVALON へ向かう坂道、この高台からだと客の集まり具合がわかりまして、期間中何度も”この人だかりはなんだ!”となり、ペロペローとタイムテーブルを開くことになります(出演者を調べてます)。いやー、えらいことになっとるな。でも、ステージ横のスクリーン前辺りはけっこう空いてまして、ステージとスクリーンとを交互に見たりできて快適快適(そして次の出演者演奏時に奇跡が起きる)。結成間もないバンドですので、音源のリリースは無く、先週のイベントでの演奏のみ。でも男子諸君は「ヒロトマーシー真島昌利さん)のバンドだから、暴れるぜ、フジの初ダイブ決めるぜ」的なギラギラ男子により前列は埋め尽くされておりました。天気も曇りだし涼しいし、暴れるにゃちょうどいいぜ。私もほどよい場所にて頭だけ聞いて移動する予定でしたよ。そして登場甲本ヒロトさん(Vo)は革ジャン、真島昌利さん(G)は太いはちまき的な何か、とベースとドラムの四人編成。一曲目は”ザ・クロマニヨンズのテーマ”みたいな感じですかね、♪人間!人間! クロマニヨン、クロマニヨン、クロマニヨンだぞー。こんな調子。お客さんもまあとりあえずタテノリ。あと歌詞が少ない。使う語句が少ない。……でもこれがいいのよね。とくに♪体の一部が恥部じゃないー、俺の全身恥部なんだー、ポジチブ(ポージチブ)、ネガチブ(ネーガチブ)。これが素晴らしかった、そんなバカな歌詞あるかい、ってここにはあるんだ、これがロックだで。いつまでも初期衝動を大事にするその姿勢、あとメンバーみんな楽しそうなんだものな、結局全部観てしまったんだ。ライヴ後、のどが渇いてポカリスエットイオンウォーター購入(200円)。たぶん三日間でこういう行動をとったのは、ザ・クロマニヨンズのあとだけだった気がする。だって、水筒に水入れて持ち歩いているからね。でも、思わずキンキンに冷えたのが飲みたくなっちゃうんだから、やっぱし燃えるものがあったんだと思う。この夏はあちこちのフェスに出演するらしいので、この初期衝動と、”全身恥部”の歌を観て(一緒に歌って)いただきたい。単独公演チケットとるのは大変そうだからさ、こういうときに是非。

14:20 A HUNDRED BIRDS ORCHESTRA @ WHITE STAGE

迷ったら、出演者が多いところ見とけよってことですかね、だって楽しい確立が高いんだもん。ザ・クロマニヨンズ終了後、のどを潤して、そのまま WHITE STAGE に残ってひと休み。天候は曇りで、今のところ雨は降りそうに無い、でも足元の悪いところがちょいちょいあるので長靴をはいてました。結局三日間長靴だったのですが、これは快適。ひどい雨になったのは二日目の午後だけでしたけど、やはり足元はぬかるんでいるところが乾かず、昼間はよけて通ればいいのですが、夜、しかもライヴ終演後の団体移動(外国の方は歩きながら「新宿駅みたいだ」と言ってましたナルホド)だとズボッとはまってしまうこともたびたび。だから何も考えんと長靴でズンズン進むのがホント楽でしたね。ただ、ふくらはぎまでカバーするタイプだと、長時間の歩行に向いてないので、そのあたり来年に向けて考えよう。とか、ステージのセットチェンジは時間がかかるのでのんびりと待ちます。音響や照明の調節をするテントも、ひと段落なのでしょうか、テントの後ろでコンロに火をかけてパスタなんぞを調理してますね、このあたり長年培ったノウハウなのでしょうか。 A HUNDRED BIRDS ORCHESTRA については日本のクラブ系?くらいの非常に大ざっぱな前知識しかなくて、でもまあ出演者も多そうだし楽しそうだから観ることにしたんです。ステージ上では音の調整が行なわれていて、出演者らしき人たちが入れ替わり自分のパートのチェックをしてました。そのなかで、ビブラフォン(鉄琴みたいなやつ)担当の男性が、眉毛くっきりのハッキリした顔立ち、どこかで見たことあるなあ……!?とたけけさん?なのかっ!あーなんか、なんかで読んだことあった気がする。戸高一生(とたかかずみ)さんだよー、『おいでよ どうぶつの森』の”とたけけ”さんじゃないか!やった”とたけけ”ゲットだぜ!こんなところに生息していたとはね。そんなこんなで時間となりました。さっと準備してスクリーンとステージが良く見える場所へ。ステージ上は総勢20〜30人くらいになるのかしら?ステージ右手からストリングス(×8)、キーボード(×2)、ギター(×2)、ベース、ドラム(×2)、パーカッション、ターンテーブル、コーラス(×3)、ホーンセクション(×4)、ほんで指揮者。とかだいたいこんな感じだったかしら。一曲目はひとつのフレーズを繰り返しながら、参加する楽器が増えていって、盛り上がりまくるものでした。やったぜ、こいつあ楽しいぞウフフフ。客席には亀仙人の衣装をまとったお兄さんが、楽しげに踊ってました。もちろん他のみなさんも、私も。戸高一生さんも楽しそうにビブラフォンをコリコリいわせてました。でも途中までストリングスの音が出てなかったぜ、麺を茹でている場合じゃなかったね、気をつけて。はじめから何曲かはインスト、それで途中から女性ボーカルが出てきたのですが、うーむこれがちょっと物足りなかったかな。これまでがアゲアゲ過ぎたのかもしれませんけど、交代でボーカルをとった二人の女性は厳しかった、緊張してらしたのかしら。正直ちょっと飽きてきて、スクリーンを良く見るようになりました。なんといいますか、アップで映し出される演奏者の顔立ちが、いかにも”良いとこの出(いいとこので)”って感じで、もう少し言うと”生まれてこのかた、飲み水は買うもの、これ当たり前”って感じなんですよ、わかりますかね?つまり階級社会に生きてるってことさ俺たちゃあ。観ながらどうしても比較してしまったのが、渋さ知らズ。彼らから”汗臭さ”、”ホルモン臭さ”、”ドブ板臭さ”、”テラヤマ臭さ”等などを取り除いてシューッとひと吹きした、渋さ・ザ・デオドラントって感じですかね。無臭です。そんなんでぼんやりスクリーンを見てたら、なんか映像がおかしなことになってました。ストリングスは四人四人の二列に座っていて、後列の一番外側にいる女性からストリングス全体をなめた映像になっているのですが、その女性が短髪でカワイイのでカメラマンがその場を動かない!短髪女性の二の腕を執拗にカメラでなめまくっているのです。挙句の果てには顔のアップ(しかも何故か頬骨を中心に寄る)をとる始末。しかし私的には大満足で、「チョコ(色黒のカメラマンなので心の中で命名)いいぞ、いい画とれてるぞ」と、ストリングスの演奏パートになるたびにスクリーンに向かって「さあ切り替えろ、二の腕に切り替えろ」で、切り替えられたら「ヤッホー!!」まあすべて心の叫びなのですが、演奏している当人はそんなこと知るはずもなくニコニコとしているから余計最高。最後にはその二の腕がすこしひきしまってきたからね、やっぱり”見られて美しくなる”ってあるんですねー。ラストの曲なんか、自分らの演奏パートじゃないときに、写真撮りあったりしてるんだから余裕だで。いろんな意味で良いもの観ました。初日のハイライトのひとつ。

15:** 鹿野淳さんやら SAKEROCK やら @ OASIS

ぐーんと入り口の近くまで戻って OASIS まで。ここは飲食ブースが充実、唯一の屋根つきステージ RED MARQUEE もあり、前夜祭からずーっと明け方までにぎやかワッショイ。ケーブルテレビやFM放送局、レコードショップのブースでは出演者がやってくるし、普通に酒飲んだりご飯食べたり。スペースシャワー TV のブースには鹿野淳(しかのあつし)さん司会で、ゲストが SAKEROCK の番組を収録中でした。チラ見しつつ、ワールドレストランエリアのクイーンシーバへ。ここのスパイシー牛丼が美味いんだよなあと思ってたら、今年はメニューに無かったぜ、残念(米国めっ)。代わりにもち豚三色丼(700円)、豚肉がさっぱりしてました。あと入り口近くのポカリスエットのブースにはキャンギャル発生。しかも上が青いビキニなので、なるべくここを通るようにしていきたいと心に誓う。そんで、その中の一人が、『恋のから騒ぎ』出ている方でしたよね?

17:40 衝撃のキャンプサイト @ その他(キャンプサイト)

ちょっと休憩して、そろそろ会場に戻るべえと歩いていたら、向こうからカップルがやってきました。まあ普通だわね、自然のことよね、近づき、すれちがう……って!!!!わっ M さんだ!う、美しい。「(一方的に)お世話になってます」と心の中で深く、深く会釈をするのでありました。この M さん、ご自身のブログによるとキャンプしてたみたいですので、苗場のあのキャンプサイトに、まあ染み入ったということで”聖地”確定。

17:** DIRTY PRETTY THINGS @ GREEN STAGE

GREEN STAGE では DIRTY PRETTY THINGS が演奏中。きったない T シャツに好感。ギターグイングインのシンプルなロック。横目にしつつ移動、こういうことが出来るのがいいよな。ステージ左右に加えて、音響・照明テントの後ろにもスクリーンが設置されていましたね。奥でまったりしてる人や、こうして移動するときにも楽しめて良いと思いました。誰が演奏しているかもわかるし。

17:**  GNARLS BARKLEY  @ その他(ボードウォーク)

WHITE STAGE 手前からボードウォークに入ります。雑木林をぬうように木道が走っておりまして、ここを通ると奥のステージ( FIELD OF HEAVEN 、 ORANGE COAT )へ直行できます。ショートカット。途中に木道亭というちっこいステージもあり。 WHITE STAGE の横っちょを通るので、音は聞こえてきますし、たまに木々の切れ間からステージが見れるのです。 GNARLS BARKLEY はラスト近かったのか、大ヒット曲「クレイジー」を汗まみれでやってました。急げや急げ、これを BGM に ORANGE COAT へ。

18:30 矢野顕子 @ ORANGE COAT

そんなこんなで日が暮れますよね正味の話。一日中外にいるなんてことは、そうそうないわけです。そんな一日の締めくくり、矢野顕子さんの歌とピアノを聴きながら、だんだんと日が暮れていくこの贅沢、たっぷり味わいましょう。もちろん夜から翌朝までもアゲアゲの出演者はあるんですけど、どうも初日はここからゆっくりと下がっていってしまいました。 ORANGE COAT はかなりの混雑、土手に上がり、椅子に腰かけまったりモード。ステージにはグランドピアノ、矢野顕子さんニコニコ登場。『春咲小紅』『スーパー・フォーク・ソング』や忌野清志郎さんに向けて「清志郎さんにも聴こえるかしら?」と『ひとつだけ』。 MC では次の出演者、細野晴臣さんを見たあと、「急いで移動して FRANZ FERDINAND を観たい。音楽はそんなに好きじゃない(フフフ、ゴメンナサイ)けど、アメリカのトークショーで観たら格好よかったから」とかね、そして、くるりの『ばらの花』を。この曲なんとなく聴いたことはありましたが、矢野顕子さんは歌詞をこちらに置いていくような印象。♪飲み干した ジンジャーエール 気が抜けて。このフレーズでなんか「ヘッ」なんて自嘲気味の鼻笑いをしてしまった。別にこの曲の主人公でもなんでもないのに、すっかり入り込んでしまいました。このあとの MC でしたか「〜音楽って素晴らしいわね、こうしてみんなで共有できるなんて、ステキなことだと思わない?」なんか心をグラグラつかまれたような気持ち。”言霊”を自在に操るのね。きっかり60分、魔法のような時間が終わり、すっかり日も暮れました。夜だよ。

19:50 キャンドルで夕飯を @ FIELD OF HEAVEN

夜なのでご飯を食べましょうか。昼飯を食べた店にまた来たよ、大豆ミンチのタコライス(600円)。なんでこの店にまた来たのか、そしてこれからもよく来るのか、そりゃおっぱいの大きな店員さんがいたからに決まっているぜ。こういう企業努力は大事だと思いました。タコライスはトマトが冷たくて美味しいね、あたしトマト系に弱いの。そしてアルコールも補給だ黒糖の焼酎(500円)ロックでペロペロ。 FIELD OF HEAVEN は夜になると、キャンドルが並べられて、ダウナー系のみなさんがへばりついて離れなくなるのですが、これもちろん雨が降ったら出来ないですよね、それが今回は三日すべての夜でキャンドル出来てたからスゲエ。天気予報では金・土は雨で、日曜が曇り、梅雨明けは週明けとかだったのにね、まあとにかくキャンドルを見ながら夕飯。

20:20 ハリー・ホソノ・クインテット @ ORANGE COAT

仕方の無いことですが、お隣の FIELD OF HEAVEN でも演奏中。けっこうかぶりましたね。昼間はうまくずらせますけど、夜はなかなかね。ちょっと雨がパラついて、冷えてきたのでカッパを着用。さてクインテットだので五人出るわけですけど、ギター、ベース、ドラムの三名、いずれもおじさまが登場。演奏が始まると、なんと細野晴臣さん、メイドさんを従えて登場。軽快なステップを踏んで、ステージの前を行って帰ってこんばんは。オシャレだわー、余裕だわー。しかし、ご自分の席に着くなり虫がたかって「わー虫だー」。さっきまでのオシャレムードが冷めたよ。「さあ早くやって帰ろう」そんなこと言うんだからさ、余裕だわー。それでメイド姿の方がなんとコシミハルさん。あんたいい年こいてメイドのコスプレとはこれまた余裕。これがあっさりとしたもんで、コスプレの感想も特に無く、アコーディオンとピアノで、ご自分も一曲歌ったりしました。細野晴臣さん MC で「天気予報は雨だっていってたけど降らなくてよかった」まあちょっと降ってましたけどね。とにかく落ち着いたもんで、早く帰りたいもんだからテンポを遅くはじめた曲を止めて、早くしてやり直したりしてました、どれだけ帰りたいんだあなたは。「あ、忘れるところだった、ゲストの矢野顕子さんです」やはり矢野顕子さんニコニコ登場。ピアノの前に座り「わたし晴臣さんの曲をいちばん歌ってるのよ」清水ミチコさんのモノマネをどう思うかという細野晴臣さんからの問いに「歌だけじゃなくて、曲が終わって『どうもありがとう』って言うけど、外国人の共演者、観客のまえでやることも多いから英語で挨拶するんだけど、それもやってるの!すごい」と絶賛、おめでとうございます。『終わりの季節』、そして『相合傘』では雨が本降り、曲が終わったら止んどるがな、ミラクル。二人手をつないで退場。アンコールでは『ろっかばいまいべいびい』♪昔のメロディー口ずさみ んふぅー ろっかばいまいべいびい ろかばいまいべいび。私これを聴きながら今日一日を振り返っていました、会場の中や、道中で耳にしたのが「このために徹夜で寝てない」とかそんなやつ、フジロックも十年。二十歳の人も三十歳、そして百歳の人にいたっては百十歳(おめでとうございます!)、仕事なりなんなり以前より自分の時間が持てなくなっている中で、やりくりしてこの日を楽しみにしてるのね。かくいう私も徹夜で会場入り(理由は荷造りしてなかったから)、ちょっとフラフラしてきました。そしてこの矢野顕子さん → ハリー・ホソノ・クインテットという流れで、どーんとテンションが落ちて、なんかここで一回〆るというかね、日常の終わりですよと言われている感じがしました。この流れが日曜の夜(最終日)だったら月曜日が悲しすぎるけど、ぶっ続けで起きていた金曜の夜が、こうして終わって明日からもう一度週末がやってくるような、なんか得した気分、初日はこれで終わりかな。

21:40 上々颱風 @ FIELD OF HEAVEN

ORANGE COAT はこのあとオールナイトフジという、その名の通りオールナイトのイベントがブライアン・バートン・ルイスさんのオーガナイズのもと行なわれるので、ちょっと終了時間が他より早いのです。私は体力、気力の限界を感じたので引き上げます、そして他のステージをチラ見しますよ。お隣の FIELD OF HEAVEN では上々颱風がはじまるところでしたので、観ていきましょう。おー『愛よりも青い海』で盛り上がってまいりました。……でもやっぱしちょっと下がっているのでね、「ボーカルの二人、ありゃ仲悪そうだな、一回も目を合わせないよ」とか、へんな妄想(ネガティブ・スパイラル)に取り付かれてきたので引き上げますよ。

21:** おっさんの寝顔 @ その他

FIELD OF HEAVEN 〜 GYPSY AVALON への帰りしな、ミラボールでクラクラしつつトイレエリアを右に折れようとすると、目の前の林にライトが当てられ、なにやら巨大なおっさんの顔に見える。ハハン、人間てのは壁にシミが三つあれば人の顔に見えちゃうんだから、そういうことだべと思ったら、動いたよ。なんかちょっと離れたところからだと見事におっさんの顔。スースー寝息を立ててました。こういうオモロイこと、イタズラっぽいことやるのがいいねー。この巨大おっさんの顔は、私の見た限り、ところ天国 〜 WHITE STAGE 、 WHITE STAGE 〜 GREEN STAGE のボードウォークにもありました。夜の移動、ほどよいアクセントになっていました。

22:20 MADNESS @ WHITE STAGE

おー WHITE STAGE のトリも観れるのね、一人の男性登場、この人があおりまして「M ・ A ・ D ・ N ・ E ・ S ・ S ! MADNESS !!」出てきましたよスーツ姿のおじ様たちが。スカですね、超楽しい!でも私はお休みモードなので頭をチラ見しただけで、おいとまさせていただきます。

22:40  FRANZ FERDINAND  @ GREEN STAGE

よっしゃ、 FRANZ FERDINAND も観れたぜ!アンコールで出てきたとこくらいかしら?スーッとうしろの通路を通ってチラ見。この贅沢よ、ヘッドライナーをチラ見できる贅沢よ。モニターが白黒だったのはトラブルかと思ったら、こういう画像処理をかけられるようになったのね、ふーん。ではおいとまさせていただきます。

22:50 まだ食う @ OASIS

OASIS は三日間朝までやってますので、こんな時間でも全然終わりでなくて、むしろはじまりだがね。宵っ張りの皆さんのエンジンがそろそろかかってきた感じ。私はというと、寝る前のおやつ、まあナイトキャップ的なものを求めてやってきたわけですが、目をつけていたのが今年初出店の BAGLE&BAGLE です。普段も大きな駅行きゃあるけど、初物だからいただいときます。ベーグルはプレーンのみ、B.L.T と炭火焼チキンが各500円、ブルーベリーとクリームチーズ、ベイクドサーモンクリームが各350円。とりあえずブルーベリーの方ワイルドブルーベリー(350円)をいただきます。クリームがたっぷり、お値段も他の店は500円で一食という感じなのですが、こういう”おやつ”的なちょっとパクつけるものって、少ないからいいところに目をつけましたね。三日目の午後にはクリームの二種が売り切れてました。初出店なので数の読み違えはいたしかたありませんが、もったいない。っていうかもっと食べたかっただけです。

23:05 長かった一日の終わり @ THE PALACE OF WONDER

朝までやっているといったら、会場外のここ。外なんです、つまり入場無料なのでおどろけ。新人の出るステージがあってライヴも観られちゃうのよ。あとは巨大なオブジェやら。ここのとんこつラーメンが美味しそうなんですけど、結局今年も食べられず。木造のダンスホールもぶっ建てられており、ここでもライヴやったんかな?でもとにかく休まして。矢野顕子さん → ハリー・ホソノ・クインテットと観てから、夜ガンガン上げていった人っているのかしら?まあいるんだろう、私も今年はオールナイトフジ観ようとしたけど、無理でした。とにかく初日はおしまい、あしたは確実に雨らしいので、今夜はしっかり休みます。おやすみなさい。

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