『セクシーボイス アンド ロボ』 Voice 3 「お歯黒女」 2007年4月21日(火) 22:00〜22:54 日本テレビ

どっち!?カナダどっち!?カナダに向かって「ありがとう」。というのも、第3話にしてやっとフォーマットらしき物を見せてくれた『セクシーボイス アンド ロボ』。つまり仕事の依頼があって事件があって解決して別れがあって。今回ゲスト”お歯黒女”役の香椎由宇さんは現在大学の必修カリキュラムのため、カナダ方面に短期留学中だからお礼を言うならカナダ方面に向かってだぜ。夜勉強中の大後寿々花(おおごすずか)さん、人と同じこと違うことどちらに価値があるのだろうと物思いにふける。もういきなり今回の核心だよね、大後寿々花さんは人の声を聞き分け・そして発する能力があるのです、いわばフリーク。いっぽうの香椎由宇さんは自分には何も無いとフリークを演じる。遅い買い物帰りのお母さんであるところの片桐はいりさん、高架下通路みたいな場所でお歯黒女に襲われます。片桐はいりさんとお歯黒女のマッチアップは、これセットで都市伝説確定。というか悲鳴を上げて逃げる片桐はいりさんの方が都市伝説として成立しそうなのは、やはり生まれ持ってのフリーク気質なのかなんなのか。ある日矢文にて浅丘ルリ子さんより呼び出しを受けた大後寿々花さん。人探しを依頼されます、声を頼りにお歯黒女を捜せという、成功報酬は五百万円也。手付け金の百万円を持って帰ったものの、お父さんの給与明細とかこんなときに限って見かけちゃうし。やっぱし金銭感覚狂っちゃうわあたし中学生だし。返しましょうとなりますが、百万円無くしちゃったとなり人探しをすることに。一方松山ケンイチさんは香椎由宇さんがお歯黒女とは知らず、自殺願望のある女性として出会っており、いろいろありまして二人の活躍により香椎由宇さんは生きましてめでたしめでたし。「死んじゃダメなの?」「どうして生きてるの?」というやっかいな質問にも即答できる松山ケンイチさん、迷いがなくて良いです。なにものでもない私、生きてる証を残したくて自らが都市伝説となった香椎由宇さん、人の声を聞き分け・発する能力を持って生きざるを得ない大後寿々花さん。どっちも楽じゃないよねという話。そして事件の顛末を報告に行った時の浅丘ルリ子さんによるお話、「自分らしく生きる」とは?年長者のありがたい話がコンパクトに聞けるというのはなかなかないぜ。ということで第3話はよかったです、これが第2話なら……とか言わない。それにしても大後寿々花さんの芝居はなんだろう、台詞の中にどれだけの感情を込めることが出来るのか。単純な喜怒哀楽ではなくて、たとえば松山ケンイチさんが報酬に釣られて今回の仕事を手伝うことになったときの「それはやるってことだな?」とかなんなんだ。間の詰め方とか繰り返し見れば見るほどなんだろう。お父さんの給与明細をこっそり見て「見た?」「見てない」のあたりとか。達者すぎやしないか。そしてゲストの香椎由宇さんは髪の毛をボサつかせての”ノーキューティクルメソッド”。もう一度カナダに向かって「ありがとう」。