一人ほおずき市。安藤裕子 LIVE 「再生」 2007 ..recall me.. 2007年6月8日(金) SHIBUYA-AX

安藤裕子さんが3RD アルバム『 shabon songs 』のツアーを行なっていまして、東京はこの日が追加公演で翌日のお台場が千秋楽。場所が場所だけに19時の開演目指していろんな人々が公園通りを上ってゆきます。NHKホールではTMなんとかいう人たちの思い出ライブが、渋谷公会堂あらためCCレモンホールではミュージカルな男性二人によるコンサートが、マッスルシアターでは筋肉な公演が、そして SHIBUYA-AX では安藤裕子さんのライヴ。これが全て19時開演ですからねいろんな想いが交錯するわけですけど、あたしたちが一番センチメンタルだわとか思いながら会場へ。以下わかる限りのセットリストなど。

安藤裕子 LIVE 「再生」 2007 ..recall me..
2007年6月8日(金) SHIBUYA-AX公式サイトのセットリスト

SET LIST


01) "I" novel.
02) 雨唄


MC) 「前髪を切った話」


03) happy go lucky
04) slow tempo magic
05) lovely second way


MC) 「三十路になりました。母親の半分生きてます。もうちょっと長生きして、歌うぞ」


06) シャボン ボウル
07) 唄い前夜
08) TEXAS
09) み空


MC) 「明日でツアーが終わる、一曲一曲について、別の考えが浮かぶ」


10) のうぜんかつら(リプライズ) (12まで椅子に座り、アコースティックセット)


11) 余興1「プリプロ中の曲をやります」(♪さよなら 風が吹けば 僕の想い届くかな)
12) 余興2「衣装のテーマは天宇受売命(あめのうずめのみこと)。歌垣からインスパイアされた曲」(♪雪が溶けて芽吹きはじめたら〜町に男の子が少ない〜今日は私からゆく)


MC) 「りんけんバンド照屋林賢さんとの話、歌を日常にしなさいと言われた。でも今は歌うことはスペシャルなこと、ツアー中は悪夢です」


13) 手を休めてガラス玉
14) SUCRE HECACHA
15) Little Babe
16) 安全地帯
17) The Still Steel Down


MC) 緑のTシャツにジーンズ、髪をひっつめてで登場。物販コメントのあとメンバー呼び込み自己紹介させる。


EN1) リズム
EN2) 海原の月


Vo : 安藤裕子
Piano : 山本隆二
Guitar : 山本タカシ
Per,Cho: 新居昭乃
Bass: : 沖山優司
Drums: : 沼澤尚

会場へ入ると金髪の堤幸彦さんを発見。そういえば映画『自虐の詩』のポスターが貼ってあって、テーマソングを安藤裕子さんが歌うと書いてましたね。主演の中谷美紀さんもいらしたそうですけど、どうも二階席だったみたいでお姿拝見することはならず。ステージは大きな風船があり、安藤裕子さん画による蜂の絵が映し出されていました。この風船がスクリーンになったり、月の満ち欠けを表現したり、地球になったりと様々な表現をしていました。19時を10分ほど過ぎて客電が落ち、雨の SE 、風船にイラストが足早に映し出され、” Boys & Girls ”の文字。バンド登場で知らないイントロが流れる、安藤裕子さんが赤いアッパッパー(スモッグ?ムームー?)で登場、ほおずきみたいでした。いきなりの『"I"novel.』実はこれが一番聴きたかったのですけど、声が出ておらず、ちょっと残念な出来。昨年のツアーではお姫様でしたけど、今回はなんだ米国先住民の巫女みたいなってどんなんだ。前傾姿勢でおばあちゃんみたいに歌っとる。しかし二曲目『雨唄』以降は尻上がりに声が出て、文字通り降りてきたような印象を受けました。この日『 shabon songs 』からはやらなかったのは『よいこのクルマ』『絵になるお話』の2曲。大きくアレンジを変えた曲はありませんでしたが、6曲目の『シャボン ボウル』は最後に「♪ふわふわとんだ 屋根までとんだ 消えないで」とかいう聴いたことない節があったのでゾゾゾとし、続いての『唄い前夜』では「どこかのレコード屋が言う『 NO MUSIC NO 〜』とまでは行かないけれど、音楽のある人生はなんと豊かなことだろう」と思い、9曲目の『み空』のヘッドバンキング歌唱にちょっと引き、10曲目の『のうぜんかつら(リプライズ)』ではオルガンでのアレンジ、紫の照明に包まれて泣いたわけです。余興はツアー中にプリプロダクションをしている曲を演奏。1曲目は切ない系の得意な感じで、2曲目は露骨にエロくて夜這いの歌じゃねえのか?という、これが会場中をニコニコ OR ニヤニヤさせていったのが良かったですよ。本編ラストの 『安全地帯』『 The Still Steel Down 』も強力でしたね。でもアンコールで関係者のいる中披露された『海原の月』はイントロのウミネコの鳴き声的なもの以外は、持ち駒を使いまわしたような印象。これはスクリーンで流れたときにもう一度じっくり聴きたい感じでした。ラストのラストで天井から蜂の絵入りの白い風船がドバドバ落とされて終了。ステージに並んでの挨拶がグダグダなのはご愛嬌。願わくば後半の声の出た状態で『"I"novel.』が聴きたかったですけども、でかい曲なので、一発目しかなかったかもわからんね。難しいもんです。そしてベースが TOKIE さんでなかったので安藤裕子さんに集中できたのも結果オーライ。しかし昨年のツアーで興奮し『 shabon songs 』初回盤の DVD に収録されていた『チームアンディの唄』をやってくれなかったのは残念。衣装といい選曲といい、お姫様的イメージからは離れていくのかしら。2時間たっぷり、いろんな感情を行ったり来たりの素敵体験でした。