おぼこい桜庭ななみさん『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜』おぼこい。

2009年7月7日(火)にスタートした『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボーイ〜』(火 22時 フジテレビ)。主演の中山優馬さんは人間の女性の生き血を吸い、ヴァンパイアの証(永遠の命?)を得るためどっかから来たみたい。ヴァンパイアものっていうと、『インタヴュー・ウイズ・ヴァンパイア』とか最近では『トワイライト 初恋』みたいに、永遠の命(ずっと若い姿で生き続ける)を持つものの苦悩とかが描かれるんですけど、この『恋して悪魔〜』は一人前のヴァンパイアになる前の物語みたいなので、そういうのないみたいです。これは『バッテリー』のように”クール”で台詞少な目な演技プランに加え、内面の苦悩もなしという中山優馬さんにお得なコンボセット。さらに先輩ヴァンパイアにマッチ先輩(近藤真彦さん)がキャスティングされており、「ジャニーズ事務所としては、中山優馬を推しますよ、本道ですよ」という宣言にも取れます。これまでかなり推されていた亀梨和也さんが、いまひとつ感を漂わせていたら、すかさず次の一手をうってくる。ジャニーズ事務所の層の厚さを感じずにはいられません。そのほかのキャストでは加藤ローサさんが担任の役で、むかし死んじゃった恋人が中山優馬さんにクリソツという設定が今後どう活かされるのか、ただ単にクリソツなだけだと、永遠の命のあたりで邪魔になるで。伊東四朗さんと堀内敬子さんが中華食堂をやってる親子、ここに親戚の中山優馬さんが住んでいます。伊東四朗さんはギャランティとの差額がほとんど無いであろう職人的演技、堀内敬子さんの才能を無駄使いしてるのもいいねー。それから中山優馬さんの頭がやたら長く見えるのは、不測の事態(視聴率低下や出演者にアクシデント)が起きた場合『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国』的な展開もありえるという、ある種の保険でありましょう。第1話では、転校生の中山優馬さんがミステリアスでしんぼうたまらなくなった女子たちがギャーギャー騒いで、血を吸うため中山優馬さんが首筋に噛み付こうとするところでクラックラしてましたね。このあたり男子の精通や女子の処女性にビンビン響くので、今後もこういうシーンはひんぱんに見られると思われます。番組を見終わった女子は早めにベッドに入って、もぞもぞタイム。と考えると、放送時間22時というのはいかがなものか? 21時からは江口洋介さんがバイクでこけて(おそらく自身のフィルモグラフィーに『 GOEMON 』が加わることのいまさらながらの重大さに、押しつぶされそうになってこけた)、放送開始が遅れている『救命病棟24時』なんですけど、これ時間が逆じゃないですかね。『恋して悪魔〜』を見て、親は『救命病棟24時』を見ているから、もぞもぞタイムで少し声が出ちゃっても大丈夫というね。この順番にすればオンタイムで見る人増えるでしょうよ、需要と供給ってこういうこというんじゃないかしら。……ってそんなことより桜庭ななみさんだろうが。どうしてそんなにおぼこいのか、ただそこにおぼこくある現代の奇跡。学級委員かなんかでクラスがまとまらなくて、半べそかいてさらにおぼこい。同じくただいま放送中の『ふたつのスピカ』はけっこう難しい役ですからね、こっちではリラックスしておぼこくあり続けて欲しいです。