前門のおっぱい後門もおっぱい『 G . I . ジョー』

邦題:『 G . I . ジョー』

原題:『 G.I. Joe: The Rise of Cobra

製作会社:パラマウントピクチャーズ スパイグラスエンターテインメント

監督:スティーブン・ソマーズ

脚本:スチュアート・ビーティ デヴィッド・エリオット

出演:チャニング・テイタム シエナ・ミラー レイチェル・ニコルズ マーロン・ウェイアンズ レイ・パーク イ・ビョンホン サイード・タグマウイ アドウェール・アキノエ=アグバエ クリストファー・エクルストン ジョセフ・ゴードン=レヴィット デニス・クエイド

上映時間:118分

日本公開:2009年8月7日(金)

公式サイト:【http://www.gi-j.jp/

IMDb:【G.I. Joe: The Rise of Cobra (2009) - IMDb

いまどき秘密基地っていいわあ。悪の秘密組織に立ち向かうのは、これまた秘密の世界選抜軍なんだから、この戦いがいきなりはじまっちゃったパリっ子たちはそらおどろいたろうね。ナノテクノロジーを利用した軍事兵器をめぐってパリの街で追いかけっこは、アイデアに満ちていて楽しいですよ。各自のトラウマは世界各地への移動シーンで回想されるという、無駄の無いつくり。イ・ビョンホンさんとレイ・パークさんの因縁も、ざっくりとした”アジア感”が活きていて、子どものときから東京のお寺で、クンフーの修行をしたら忍者になりましたという、これをノリで納得しちゃう”アジア感”。そしてこの二人の対決は「みなさん『スター・ウォーズ』のオビワンとダース・ベイダーみたいなのやりますよ」みたいな目配せがあったりしてね(ちなみに黒忍者をやったレイ・パークさんは、『スター・ウォーズ EP1』で赤鬼ダース・モールをやったので、そういう遊びはもっとあるかも知れない)。主役のチャニング・テイタムさんはちょっとおとなしい印象で、クライマックスが肉弾戦じゃないのがかわいそうななー。同僚のマーロン・ウェイアンズさんはおしゃべりキャラの飛行機乗りという美味しい役。『セントアンナの奇跡』でも見かけたし、公開はまだ先になるみたいですけども『(500)日のサマー』でズーイー・デシャネルさんと共演するジョセフ・ゴードン=レヴィットさんをかなり楽しみにしていたんですけど、役は大きいのにああいうのんは本人的にどうなのか? ブレンダン・フレイザーさんがカメオ出演してたり、針が顔に「アーッ」のアーノルド・ヴォスルーさんが出ているのは監督が『ハムナプトラ』作ったつながりです。登場人物も多く、盛りだくさんの内容を118分にかっちり収め、シリーズ化への布石もしっかり打ってあるんで、最近観たアクションものでは抜群の出来だと思いますよ。……ってそんなことよりレイチェル・ニコルズさんのおっぱいだろうが。118分であんなにもおっぱいのバリエーションを提案したブロック・バスター映画があったかよという話。悪のほうにシエナ・ミラーさんがいて、いいほうにレイチェル・ニコルズさんがいて、どっちにころんでもおっぱいというね。おいおい少しは休ませてくれよと、ぜいたくなお願い。初登場シーンは敵か味方かわからんけども、漫画の『 GANTZ 』みたいな黒の全身スーツで、乳房がおさまる部分がちゃんとドーム型になっているって、このスーツを開発したお前、ノーベル賞(平和賞)。冒頭の大バトルが終わって小休止、負傷者の手当てをするレイチェル・ニコルズさんはノースリーブからどれほどの実りか。表面が波打つって、どれほどの肥沃な大地なのか。このシーンでは真の医療や癒しについて考えさせられますね、つきつめると『手コキクリニック』ってアリなんじゃないか? とか。秘密基地でのトレーニングは多少ホールド感があり、パリでなぜか生身でオートバイぶっ飛ばす革ジャン姿もいいですよね。そんでやっぱしクライマックスは全身スーツ。我々は知っているわけです、どれほどのみっしり具合かを。そりゃ燃えるで。急かされて走るシーンも映えるなあ、『 P2 』もそうですけど逃げる姿が似合いますね。ぜひ大スクリーンで。2009年の夏はこの作品でした。